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学校連携事業'20


スタッフ

  • 荒田 詩乃

2020-05-21

15:45

今年の学校連携事業をどうしようか、そんな話を学校の先生たちと一緒にし始めています。

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ほんの2、3か月前からガラッと色々な事が変わってしまいました。
学校連携事業は、学校の中に、先生とは違うヘンな大人たちが混じってゆく行く授業。
もちろん、感染が収まって子どもたちが学校に行くことができるようになったら授業をしましょう、ということにはなっているけれど、
この出来事を無かったことにするのではなく、この状況で何ができるのだろうか。そんなことを少しずつ話しはじめています。

図工専科の先生からいまの学校の近況報告を聞きながら、オンラインで相談をする。
授業ができないので、学校のHPには課題が教科ごとに出されていて、図工もそのひとつ。
学年ごとに、すごろくを作ってみたり、家の中で顔に見えるものを探してそこから何かを作ってみたり、ダンボールで迷路をつくったり。
手書きで書かれたお手紙はあったかくて、家の中で工夫して子どもたちがたのしめるように、先生がじっくり考えているのがわかる。

最初は絵日記を描いてもらおうと思っていたけれど、彼らがこの間例えば課題を通して作ったものに、そのことがきっとあらわれるのではないか。

子どもたちに向けて出ている課題がどんなものなのか。やってみないとわからないと実際にやってみました。

(衝撃的に造形活動が苦手な私です)
隣にいた3歳児と一緒に2年生の宿題に挑戦。厚紙が無いからとっておきのブックカバーを使って、プリンターが壊れて印刷ができず子どもと喧嘩しながら、
はさみにハマっている子どもが切ったマスを並べて、こどものクレヨンでつないで、すごろくのできあがり。
並べただけなのに、子どもはこれがまちや高速道路に見えるのだという。すごろくの駒は、トミカを代用。
最近行く「病院」や、「実家の猫」を子どもに指示され私が描きこむと、絶妙に、この状況のなかで3歳児の彼が受け止めるスケールのまちがそこに表れている。

これが一体どういう経験なのか、わからない、未曾有の出来事の中にきっと私たちはいます。
みんなどうしているのだろう。ほんとうに、それぞれ色んな状況がある。数回の授業じゃ微かなことしかできないと思うのだけれど、
この状況を自分なりに考えてみたり、反芻してみたり、深める機会になったらいいなと話しています。

これからいろいろなことを学ばないといけない。災害とトラウマや、子どもたちの児童心理学の専門家にもインタビューも考えています。
朗らかに、できるだけ丁寧に、こういう時こそ淡々と。リサーチ引き続き継続中。です。

  • 荒田 詩乃
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