2017-09-23

リチャード・セネットの『クラフツマン』(… | 2017-09-23 08:53:53

リチャード・セネットの『クラフツマン』(筑摩書房)から

「一つの行為を何度も繰り返せば、それによって自己批判が可能になる。現代の教育は、反復学習を死ぬほど退屈なものとして恐れている。子供達を退屈させることを怖れ、常に違った刺激を与えようと熱心なあまり、賢明な教師は型にはまったやり方を避けているのかもしれないーしかし、そうすることによってその教師は、自分自身にしっかり植えつけられる実践(プラクティクス)について学習し、さらにそれを自分たちの考えで調整するという経験を、子供達から奪っているのである」

ふむふむ。今日の授業では、このことを少し思い出す。

筏作り。紐の縛り方を考えてきてください、というグループ内の宿題に、ネットで検索(笑)して、覚えてきた子供が何人か。前回の授業で、なかなかカチッと筏が固まらず、グラグラしていた経験があることもあって、それと対照して、今回、不定形な竹同士を束ねる筏がカチッと固まって気持ちがいい。大人が用意した教本も使いながら。

紐の縛り方を一種類身につけたら、次にもやってみたいという機運が高まる。できた!という感覚も。

もちろん、工夫して工夫して、自分なりに筏をカチッと縛れる方法を探し出すこともとても大切。

今回は、初回に、筏がグラグラして縛れなかった、ということも大切な経験だったはず。

気づきや発見と、新しいことをやってみようというマインドも、かな。