斉藤 美紗子 / 岩谷 駿 / 藤城 嘘 / 宮下 大輔 / 神戸 勝史 | 展示室展
2014年08月05日(火)~2014年08月21日(木)
時間:平日 11:00 – 18:00
金・土 11:00 – 20:00 会期中無休
観覧料:\500
芸術作品が展示されるべき場は美術館や画廊の展示室だけでしょうか。
作者はどんな展示室に置かれることを想定して作品を制作するのでしょうか。
これらの問いは、作品の制作者としてどんな鑑賞者を想定するか、作品の行く末をどのように想定するかという問題とも接続されるものです。
一方で、作家ではない人間が作品と向き合った時にそれを「ほしい」「買いたい」と思うかどうかということと、欲しいその作品を展示する空間を持っているのか、という問題は密接にかかわっています。
作者が想定した作品の展示空間とは全く性質の異なる空間に作品が展示されるということも少なくないはずです。
作品を個人が所有する場合、居住空間に作品が展示されることも多く、美術館や画廊における展示専用の空間での作品展示とは異なった意味を持つことになります。殊に日本においては、独特な家屋建築や居住空間の狭さが芸術作品の独特な形やサイズ感を生み出してきた歴史があります。そのような日本における作品展示空間の歴史も内包しつつ、現代の作品制作において意識される展示の場を再考することを主眼に置き、いわゆる「ホワイトキューブ」と呼ばれる無特徴な空間が展示空間として想定される最適な場であるのかという問題も鏡像のように映し出しながら、芸術作品を自分の生活空間に取り入れること、また芸術作品が展示される場=非日常空間という認識について再考を試みる場を構築します。
トークイベント「展示室としての居住空間」
2014年8月10日(日)17:00 – 19:00
ゲスト:荒井経(東京藝術大学大学院准教授/日本画家)
パネラー:斉藤美紗子 / 藤城嘘 / 宮下大輔
司会進行:志田康宏
(NPO法人アートフル・アクション/東京大学大学院)
オープニングパーティ 8月10日(日)19:00 – 21:00
料金:1,500円 ( 1ドリンク+入場料+オープニングパーティ)
(トークのみの場合、料金は1,000円となります)
斉藤美紗子 SAITO Misako
1989年千葉県生まれ。2014年東京藝術大学大学院美術研究科日本画専攻修了。身近にあるガラスや風景など、生活に結びつくものをモチーフにひそやかな存在を描く。
岩谷駿 IWAYA Shun
1983年神奈川県生まれ。東京藝術大学大学院日本画専攻博士3年在学。身体の聲。声を発する者とそれを耳で聴く者が居なくては、聲にはならない。他者と対峙するとき、身体の聲を聴く。それはその人の聲であると共に、私の聲でもある。私は自分の耳でしかその人の聲を聴くことが出来ない。人は誰しも自分の身体でしか他者の聲を知ることは出来ない。
藤城嘘 FUJISHIRO Uso
1990年東京都生まれ。日本大学芸術学部美術学科4年在学。「キャラクター」をモチーフとし、文字や記号、風景などを用いながら抽象的な絵画を構築し、日本の創造力を活かした新しいビジュアルを追求。またweb上で作家を募るグループ展「カオス*ラウンジ」等、多数の企画も行う。
宮下大輔 MIYASHITA Daisuke
1980年広島県生まれ。日常の中で目が合うように遭遇するもの(物体)やこと(現象、風景)に謎と魅力と気配を感じる。自分の個人的な妄想ではない「事実」をソースとし、「作品」という「事実」を制作している。作品は主に平面作品、インスタレーション。そしてインターネット。
神戸勝史 KAMBE Masashi
1985年神奈川県生まれ。2014年東京藝術大学大学院美術研究科日本画専攻修了。様々な民族の文様や模様を読み解き結び付けることで、新たな共通項を持つフォルムや記号として再構築している。
企画:志田康宏(NPO法人アートフル・アクション/東京大学大学院)