ギャラリー情報

「死を肖像する」鄭梨愛×金セッピョル 文化人類学とアートの協働がひらく地平

2026年1月24日(土)〜 2026年2月23日(月)

鄭梨愛 , 金セッピョル

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■会期 2026年1月24日(土)-2月23日(火)  月・火休み ※2月23日は開廊

■時間 12:00-18:00

■入場料 500 円 ※中学生以下は無料

 

■イベント

① 2月1日(日)16:00-17:30 座談会 ゲスト:李鏞勲(り・よんふん)

在日コリアン美術作品保存協会で作品の収集・保存活動に携わっておられる朝鮮大学校教授の李鏞勲さんを迎えて、その活動からみた本展の意義や位置付けなどについてお話をうかがいます。

② 2月22日(日)16:00-17:30 鄭梨愛×金セッピョル 映像上映会

鄭と金が行った「死と葬儀」に関するフィールドワークの記録をもとに制作した、約30分の映像作品を上映します。

入場料:各1,500円

お申し込みは、こちら

Peatix 特典:会期終了後、録画の視聴リンクをPeatix機能から送信。当日不参加でも録画を視聴可能。

当日に現金でも支払い可能ですが、定員オーバーの場合お断りすることがあります。

 

■協賛

日本文化人類学植松東アジア研究助成

 

■ステートメント

この展示は、アーティストの鄭梨愛と文化人類学者の金セッピョルが、「死そのもの」について共に考え、対話する過程で生まれました。

展示を企画した金は、死と葬儀をテーマに研究を進めるなかで、現代社会において死が、個人の「人生の終わり」として捉えられがちな風潮に違和感を抱いてきました。死は、そういった人間中心かつ個人化した視座だけでは捉えられないものだと考えているからです。

「私の死」に備えることや「誰かの死」を悼むことの先にある「死そのもの」に、思索を巡らせたい。

本展示は、このような意図から企画されたものです。

ここで主に取り上げるのは、鄭が描いた初期の絵画作品です。

鄭は日本で生まれ育ち、小中高ともに朝鮮学校を卒業、朝鮮大学校にて美術を学びます。在学時から、日本の美術界へアプローチする外へ向けた活動を友人たちと積極的に行うなか、鄭は自身の「在日朝鮮人4世」というバックグラウンドを必然的に意識していくようになります。現在は、そういった自分のルーツを見据えた映像、インスタレーション作品などを中心に制作していますが、活動初期は自身の祖父を対象に絵画作品を制作していました。長年疎遠であった祖母が亡くなって恐怖と後悔を覚えたこと、そして祖母の葬式で再会した祖父の老いに衝撃を受けたことで、祖父の肖像画を描くようになっていたのです。今になって振り返ってみると、それは「生と死の影」を認識する経験であったことに気づきます。このような経緯で2011年から、祖父の死後の2016年頃まで制作された作品を主に展示します。

祖父の日常的な姿を淡々と描写したものから、一人の人間として祖父が生きてきた歴史の捉えようのない深さと広さに戸惑いを隠せない作品。これらの作品は身内に対する温かい愛情のみならず、命をもつ者がまた別の命をもつ者を見つめることで生まれたものです。金は、これらの作品を文化人類学の視点から、また生まれて死にゆく一人の人間としての視点から捉え直し、その過程で紡がれた言葉を寄せます。

この二人の協働を通して、「死そのもの」に向けて思考と感覚の拡張を試み、本展示では私たちの生に内在する死について考え、感覚することを目指します。

 

■プロフィール

鄭梨愛(ちょん・りえ)

美術家。朝鮮大学校研究院総合研究科美術専攻卒業。2011年~ 2016年頃まで祖父を対象に主に絵画作品を制作。その後は映像、インスタレーションなど様々なメディアを用いて、自身の家族史やルーツと向き合いながら制作している。主な展示に『アイゴー展』(横浜市民ギャラリー、韓国全泰壹記念館、2023年)、『VOCA 展2021 現代美術の展望―新しい平面の作家たち』(上野の森美術館、2021年)、『コリアン・ディアスポラ 離散を超えて』(韓国京畿道美術館、2018年)、『武蔵美×朝鮮大 突然、目の前がひらけて』(武蔵野美術大学、朝鮮大学校、2015年)など。朝鮮大学校教育学部美術科非常勤講師。

 

金セッピョル(きむ・せっぴょる)

文化人類学者。専門は葬儀研究、映像人類学。葬儀を通して現代の死生観について研究を行う。主な著作に『葬いとカメラ』(左右社、2021年)、『現代日本における自然葬の民族誌』(刀水書房、2019 年)、『We Don’t Need a Grave』(Royal AnthropologicalInstitute、2019年3月)など。甲南大学文学部社会学科講師。

 

李鏞勲(り・よんふん)

1961年生まれ。1985年より朝鮮大学校教育学部美術科にて教鞭を執る。現在、同学科教授。一般社団法人在日コリアン美術作品保存協会理事。

 

お問い合わせ先

mail@artfullaction.net

本企画は、アートフル・アクション主催の企画です