近年、私たちを取り巻く環境はますます厳しさを増しています。こどもも大人も毎日をなんとか過ごすことに精一杯で、時間的にも体力的にも余裕が持てないことも多いのではないでしょうか。もしかしたら、なかなか他の人とゆっくり話す機会を持てず、いつの間にか自分の考えに囚われてしまっていることもあるかもしれません。もし、いつもとはちょっと違う世界に触れ、肩の力を抜き、視野を広げてみる時間が持てたなら、心や思考、人との関係を柔らかくするきっかけになるかもしれません。
<物語をめぐりながら「ケア」と「私」について考える連続ワークショップ+対話の場>では、講師やゲスト、参加者の皆さんと一緒に、物語や詩をめぐり、さまざまな方法を用いながら話したり考えたりする時間を持ちたいと思っています。
テーマは「ケア」と「私」。
あなたもぜひ、参加してみませんか。
ワークショップは以下の①、②で構成されます。
①連続ワークショップ(8回)できるだけ全回参加できる方
②対話の場(5回)1回ごとに参加可能
①、②のいずれかのご参加でも、両方のご参加も可能です。
②については、応募フォームに参加希望の回をご記入ください。
◉参加費:無料
◉事前お申し込み制
◉定員:「連続ワークショップ」「対話の場」 各15名程度
◉こんな方にお勧めです
「ケア」と「私」について、講師やほかの参加者のみなさんと一緒に話したり、考えたりしてみたい方。
★「連続ワークショップ」および「対話の場」につきまして、定員に達したため、お申し込みを締め切りさせていただきました。ありがとうございました。
1)物語をめぐりながら「ケア」と「私」について考える連続ワークショップについて
連続ワークショップでは、物語や詩を介しながら、演劇の手法等を用い、「ケア」と「私」をとらえなおす機会を一緒につくっていきます。さまざまなかたちで物語や詩に触れることは、私たちに、いつもとは違う角度から物事や自分自身をみることをうながします。
あなたも、集まった人たちと一緒に身体や心を動かしつつ、考えてみませんか。
◉会場
会場: 環境楽習館(10月5日、10月12日)
*環境楽習館:東京都小金井市貫井南町3丁目2−16(JR武蔵小金井駅から徒歩約15分)
*以降は、小金井市内の施設で実施予定です。詳細はお申し込みくださった方にお伝えいたします。
◉日程 全8回
令和6(2024)年
・10月5日(土)
・10月12日(土)
・11月9日(土)
・11月17日(日)
・12月15日(日)
令和7(2025)年
・1月11日(土)
・1月19日(日)
・2月8日(土)
時間は全て10時〜12時半
*なるべくワークショップ全回にご参加ください (難しい場合はお申し込み時にご相談ください。)
◉内容
各回、物語や詩を1つ〜2つ取り上げます。
取り上げる物語や詩など(予定)
・『ススペチッチッ ススペランラン』アイヌの昔話
・『誰が羊を食べたのか』ウイグルの民話(「りこうもののエルゼ」グリム)
・『ちいさな しんぱい』アンネ・アルボー
・『優しい地獄』イリナ・グリゴレ
<ある日の流れの例>
例えば、『ちいさな しんぱい』の場合
1 今日の調子を言葉にしてみる
2 絵本を声に出して読む
3 それぞれの「ちいさな しんぱい」を書き出す (「ちいさな しんぱい」は何色?)
4 それぞれの「ちいさな しんぱい」を身体で表してみる(「ちいさな しんぱい」は身体のどこに作用する?)
5 「ちいさな しんぱい」との付き合い方をシェアする
6 振り返り
*予定は変更する場合があります。あらかじめご了承ください。
◉講師:花崎 攝(はなさき せつ)
シアター・プラクティショナー、野口体操講師。
ロンドン大学ゴールドスミス校芸術学修士。演劇を通していろいろな人が出会い、社会や自分のことについて、いつもとは違った仕方で、共に考えるようなプロジェクトを多数行っている。主な仕事に、公募で集まった人の経験を聞き合って演劇の形で表現し共有する「地域の物語」シリーズ(世田谷パブリックシアター)など。
*講師に加え、ゲストを招いて実施する回も予定しています。
2)物語をめぐりながら「ケア」と「私」について考える対話の場について
対話の場では、ゲストのお話や映像、物語などを入り口にゆっくりと話したり、 考えたり、試みたりする機会を一緒につくっていきます。ケアという言葉や 営みに潜むものを探ることは、それぞれのケアやそこにいる自分自身を見つめなおし、新しいありかたをひらくきっかけになるかもしれません。
*対話の場は、毎回異なるゲストをお迎えし、実施します。
◉会場
会場:小金井アートスポット シャトー2F
住所:東京都小金井市本町6丁目5−3 シャトー小金井2階(JR武蔵小金井駅から徒歩5分)
◉日程・ゲスト・内容
令和6(2024)年
・10月18日(金)船崎葉子:ことぶき『てがみ』プロジェクトの映像をみて話してみる
・11月8日(金)山崎佳代子:遊びが命になるとき・詩歌(ことばうた)ワークショップ
・12月6日(金)新澤克憲:『同じ月を見あげて ハーモニーで出会った人たち』 幻聴妄想かるたをしながら、ゆっくり話してみる
令和7(2025)年
・1月31日(金)リーナ:写真を通して思いを語る
・2月14日(金)イリナ・グリゴレ:『優しい地獄』から一項目を選んで読んでみる
時間は全て19時〜20時半(20時半〜21時 ふりかえりの時間)
*20時半終了後、21時頃まで、会場にて、その日の気づきや感想などを分かち合う「ふりかえりの時間」をもうけます。参加は自由です。
*1回からご参加いただけます。
*ゲストは、オンライン(Zoom等)で参加する場合もあります。
◉プロフィール
船崎 葉子(ふなざき ようこ)
「ことぶき『てがみ』プロジェクト」実行委員会代表。
ことぶき共同診療所(横浜市中区)デイケア担当者。「ことぶき『てがみ』プロジェクト」は、簡易宿泊所(通称「ドヤ」)が集まる街として知られる地域として知られる、中華街や元町に隣接する寿町にてデイケアメンバーを中心に有志が集まり、自らの経験や記憶を「てがみ」の形で表現し、演劇的アプローチを行うプロジェクト。シアター・プラクティショナーの花崎攝氏をファシリテーターに迎え、2020年より実施している。
山崎 佳代子(やまさき かよこ)
1956年生。詩人、翻訳家。元ベオグラード大学文学部教授(日本学)。1995年より10年間、ベオグラード難民支援団体Zdravo da ste (ずどらぽ・だ・すて) で詩のワークショップを展開。また日本語教育のメソッド「詩歌(ことばうた)ワークショップ 」を考案、ヨーロッパや日本の大学で実践した。詩集に『黙然をりて』 (書肆山田、2022)、『海にいったらいい』(2020・思潮社)など。翻訳書にダニロ・キシュ『若き日の哀しみ』(東京創元社)など。エッセイ集に、『パンと野いちご』 (2018・勁草書房、紫式部賞)、『ベオグラード日誌』(2014・書肆山田、読売文学賞受賞)、『そこから青い闇がささやき』(2022・ちくま文庫)など。近著に『ドナウ、小さな水の旅 ベオグラード発』(左右社、2022)がある。
新澤 克憲(しんざわ かつのり)
広島出身。2023年まで世田谷で、こころのトラブルを抱えた人たちの地域の居場所「ハーモニー」で施設の運営と利用者の人たちの支援に携わる。ハーモニーでは「幻聴妄想かるた」等の制作や地域との交流イベントなどの企画も行う。本年、道和書院より『同じ月を見あげて
ハーモニーで出会った人々』を刊行。昭和、平成、令和の時の流れの中で出会った忘れられない人たちとの日々を綴っている。現在はNPO法人やっとこ理事長。
リーナ
STAND Still 代表。STAND Stillは、2019年、Picture This Japan(代表:フォトジャーナリスト大藪順子)が発案・実施したプロジェクトの参加者が主体となり設立した団体。様々なバックグラウンドや被害体験を持つ性暴力サバイバーにより構成。サバイバー自らが撮影することで自己表現の可能性を広げ、写真の展示を通じた啓発と社会への提言により、参加者のエンパワメントと同時に他のサバイバーへ希望を届けることを目指し活動している。
イリナ・グリゴレ
文化人類学者。1984年ルーマニア生まれ。2006年に日本に留学し2007年に獅子舞の調査をはじめる。一時帰国後2009年に国費留学生として来日。弘前大学大学院修士課程修了後、東京大学大学院博士課程に入学。主な研究テーマは北東北の獅子舞、日本で生活して女性の身体とジェンダーに関する映像人類学的研究。現在はオートエスノグラフィー、日本における移民の研究を始めている。また2023年からバヌアツで女性に関するフィールドワークを開始している。
<連続ワークショップ&対話の場に共通する事項>
◉お申し込み方法
ウェブフォームまたはFAXにてお申し込みください。
- ウェブフォーム https://forms.gle/RD6nLJUNw97XejBN6
- FAX 下記を記載の上、042-316-7236(NPO法人アートフル・アクション)までお送りください。
(1)お名前
(2)メールアドレス
(3)参加希望のプログラム(「連続ワークショップ」または「対話の場」。「対話の場」の場合は、参加希望日も書き添えてください。)
(4)参加動機を簡単にお聞かせください。
(5)参加にあたって何か気になること、運営事務局や講師・ゲストに伝えておきたいことなどありましたらお書きください。〈任意〉
お申し込み期限
連続ws:令和6(2024)年9月20日(金)中
※お申し込み状況をふまえて、ご参加の可否につきましては、9月24日(火)頃に改めてご連絡させていただきます。
対話の場:各回の開催日午前10時まで
※先着順。定員に達した場合、お申し込み期限よりも早く締め切らせていただくことがあります。
◉ご案内
・プログラムは変更になる場合がございます。あらかじめご了承ください。
・お申込み時にお預かりした個人情報は、厳重に管理し、本事業の運営及びご案内のみに使用いたします。
・プログラム実施中に取材が入る場合や、主催団体のSNS等で発信及び広報物・記録・展示等で使用する写真・動画の撮影をする場合があります。撮影について何か気になることがある場合は、お申し込み時にお伝えください。
・プログラム実施中の写真・動画の撮影および録音はご遠慮ください。
・連続ワークショップにつきましては、実施中のけが等を考慮し、参加者のみなさまの保険加入手続きを主催者側でいたします。
・他の参加者への迷惑行為などがあった場合はご退出いただく場合があります。
◉お問い合わせ
特定非営利活動法人アートフル・アクション
小金井市本町6-5-3シャトー小金井2F
mail@artfullaction.net FAX:042-316-7236
NPO法人アートフル・アクションについて:
企画展、イベント、講演、ライブなど、様々な アート活動を行っている団体です。市⺠、自治体、 学校、他のNPO、企業などと連携しながら、 「地域におけるアート」の可能性を追求しています。
本プログラムは、多摩地域を舞台に、地域の文化的、歴史的特性をふまえつつ今日的な社会課題等に向き合うため多様な人々が協働、連携するネットワークの基盤づくりを進める『多摩の未来の地勢図Cleaving Art Meeting 』の一環で実施しています。
https://cleavingartmeeting.com/
*本事業は「東京アートポイント計画」として実施しています。
東京アートポイント計画は、社会に対して新たな価値観や創造的な活動を生み出すためのさまざまな「アートポイント」をつくるために、東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京が、地域社会を担うNPOとともに展開している事業です。実験的なアートプロジェクトをとおして、個人が豊かに生きていくための関係づくりや創造的な活動が生まれる仕組みづくりに取り組んでいます。
主催:東京都、公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京、特定非営利活動法人アートフル・アクション
協力:株式会社日比谷アメニス/後援:小金井市