写し絵のワークショップの3日間、そっと寄り添うのはらくんでした。
今回は写し絵の道具である「風呂」、風呂がどんなふうにできているかを主に紹介。
それから、昔書かれた写し絵に関する資料も展示しました。
膠(にかわ)? 漆(うるし)? いろんな刃物があるんだな。
釘やホットボンドが当たり前の昨今、風呂は釘も木工用ボンドも使わずにできています。
蝶番も、ネジが使ってあるわけではなく、和紙を膠で止めて開閉できるようにしています。
光をレンズに届けるための筒は漆を塗って強く美しくなっています。
丁寧に優しく作られているものは、工業製品とはまったく違う佇まいがあります。
私の勝手な思い込み、ではあるのですが、そのものがどんなふうに作られたかによって、それに触れた人は優しくなったり刺々しくなったりするのだろうと思います。
人はそんなことを感知する力を本当は持っているはず、と思います。
もちろん、百均が悪いと、一方的にいうわけではありません。百均で買ったものだって、丁寧に愛情を注いでつかったら、そういう顔になってくるだろうと思います。
のはらくんは、主役、ではないけれど、いろいろなモノ、ものにまつわるコト、を優しく下支えしてくれます。ホワイトキューブの匿名性ではなくて、でも、誰にも優しい。
そうそう、想起の遠足の時も出張したんだった。それも探して紹介しよう。この日は寒かったな。
色々な人が近寄って来たな、この時は。遠足のことではなくて、「これ、何ですか?」って言った人もいたな。面白いな。
次はどこかな?
写真撮影;松田洋一