2019-11-05

まちはみんなのミュージアム:1回目(9/28)レポートを公開しました

小金井市芸術文化振興計画推進事業「まちはみんなのミュージアム」

企画運営メンバーの高須賀さんが執筆した、第1回活動日(9/28)のレポートをお届けします。

 

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「まちはみんなのミュージアム」第1回レポート  2019年9月28日(土)晴れ

 

〇第1回の流れ

プロジェクトの説明(荒田)→自己紹介→からだのワーク(砂連尾)→ことばのワーク(大崎)→写真のワーク(砂連尾)→次回の宿題(おみやげ)の確認

 

今日から「まちはみんなのミュージアム」がはじまった。

午後1時前、会場の「環境楽習館」へ向かう。滄浪泉園(ろうそうせんえん)という庭園の隣にあり、木の素材が生かされた落ち着いた雰囲気の建物。むかしはカフェもあったらしく、その名残でキッチンカウンターが片隅にある。木の机を囲んで開始を待つ。

1時を8分ほど過ぎたところで、第1回目の集まりが開始。担当の荒田さんからこのプロジェクトの説明を受ける。「自分がまちで何かを企画するとすれば?」という問いをもとに、これからメンバーで継続して集まることで、実践しながら学び、また実践する場として、また、“まち”が拡張していくこと/ゆるやかにつながっていくことを考える場となれば、というお話が。その後、みんなで自己紹介。小金井出身や在住の方、アートや音楽に携わっている方など、さまざまな方たちが参加している。

自己紹介を終えて、さっそくダンサーの砂連尾さんによるからだを使ったワーク。まずはストレッチをしてからだをほぐしていく。ストレッチのあとは合気道を少し。二人一組になって、正座して座った人が両腕を前方に伸ばし、立った人がその両手首を持って強く前へ押す(座った人は後ろに押される)ということをやってみる。二人一組でやるとだれも後ろに倒れなかったのに、砂連尾さんに押されるとみんないとも簡単に後ろに倒れてしまう。力みすぎず、全身の力を抜いて、お腹にだけ力を入れるようにするといいらしいが、なかなかできない。それからふたたび二人一組で立った状態で1mほど離れた場所で向かい合って、今度は3分間で握手をするということをやる。その際、止まるのではなく3分間常に動き続けなければならない。すごくスローモーションで動くと、普段意識していない骨格の動きが感じられて、その感覚が新鮮だった。終わった後の感想で、ペアになったひとは長い付き合いのひとなのにはじめて会ったみたいだった、という感想があって、印象的だった。

からだのワークの後は、大崎さんによることばのワーク。まず、大崎さんが参加したロッテルダムで行われた国際詩祭(Poetry International Festival Rotterdam/リンク:https://www.poetry.nl/nl/festival)で出会ったというアメリカ人の詩人の話を紹介し、彼が実際に行った朗読パフォーマンスを映像でみる(彼はラッパーだった)。管楽器やベースやパーカッションのリズムとともに何度も繰り返される“UNDERSTAND WHAT BLACK IS?” ”UNDERSTAND ME, UNDERSTAND YOU.”ということばがとても強く響く(彼のパフォーマンスは先ほどのリンク先のトップにある映像のちょうど「48:00」からはじまります)。そして、彼がやったという日記を使った詩のワークショップを、みんなでやってみることに。大崎さんから、日記は最もわかりやすい「人生の物語」の形式で、日記の中にすでに「詩の材料」がある、という話を受けて、各々が考える「詩とは?」という問いに対する答えを日記の続きに書いていく。その後、みんなが思う「詩とは?」を発表し合う。詩のことばにはいろんな色がある、そのひとが詩であると思ったら詩になる、ことばで思い出す/思い返せるもの……などなど、さまざまな意見が出る。大崎さんから、「詩はダンスと写真に似ていると思う」(映像と演劇は散文に似ている)という話、詩は世界を自分の仕方で翻訳すること、という話も出る。また、詩のことばは誰に向けたことばなのか?誰に届けたいのか?という話も。

 

詩の話の次は、「自分を動物に例えると?」という問いかけが。猫だというひと、鹿だというひと、自分は猫だと思い込んでいる犬だというひと(砂連尾さん)、蛇っぽいというひと、などなど。ちなみに大崎さんはアナグマでした(でした?)。自分がそうだと思う動物の名前を日記のノートに書き込む。

大崎さんのワークの後、再び砂連尾さんに戻って、宿題として撮ってきた写真(小金井で気になる場所)をみんなで見せ合う。草が荒れ放題で公園なのかどうかもわからないような小さな公園、地域のこどもたちに大人気だという「ロボット公園」、団地の近くにあるという給水塔、武蔵野市と三鷹市と小金井市のちょうど境目になっている道、市民が自由に貼れるという掲示板などなど。みていて、小金井は自然や公園が多いまちだなぁ、ということを改めて思う。

 

 

最後に、次回(10/19)までの宿題(「おみやげ」という名前に変わりました)の確認。大崎さんからは、引き続き日記(「ある日の出来事」)を書いてきてくださいというお題(必ず9/28の日記は書く)。砂連尾さんからは、雲のかたちをからだにトレースするというものと、小金井市内にある自由に貼れる掲示板(市民掲示板)を使って何かをするというものが出される。せっかくなので、みんなで実際に市民掲示板をみてみようという話に。ちょうど5時に建物を出て、みんなで駅の方面へ移動。最初に寄った場所は自由に貼っていい掲示板ではなかったので、さらに移動。駅北口側の細い通りに、市民掲示板があった。掲示板の前で、今日は解散。みんなどんな「おみやげ」を持ってくるのだろうか?

 

掲示板前で解散してまた会う日までダンスをしよう また会おう

(高須賀真之)